【台風被害】賃貸住宅の入居者が無保険だった場合、誰も幸せにならない

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先月首都圏に襲来した台風15号、そして今まさに特大台風19号が再度関東に接近しています。物件に被害が発生している大家さんや、今まさにビクビクとしている大家さん多いと思います。私もそうです・・・。今日は台風15号の被害にあった大家さんから、無保険状態の入居者に困った請求を受けているというエピソードを聞いたので記事にします。

台風で建物のシャッターがぶっ飛び入居者の車を傷つけた

その大家さん、所有する物件の1Fを倉庫として法人に賃貸をしていました。タイトルは賃貸住宅とありますが、事業用ですね。まぁ考えは一緒なので・・・。

 

それが先月、首都圏(千葉県)を襲った台風15号に巻き込まれ、倉庫のシャッターがぶっ飛び、中に停めてある法人入居者の車を傷つけてしまったとのことです。

 

シャッターについては当然大家さんの加入する保険で直したみたいなのですが、入居者は車の傷についても大家さんが負担してくださいと請求してきたわけです。

 

この場合、大家さんが負担しなくてはいけないの?という相談をされました。

色々問題あるがクリティカルなのは入居者が無保険状態だった

周辺情報も聞いてみると・・・

 

・倉庫として貸したが、車庫としては了承していない

・ぶっ飛んだシャッターは、この台風前に建付けが悪いとかの苦情はなかった

・法人入居者は、車以外の家財については法人が自社加入している保険で補償を受けれたが、車は対象外だったみたい

・なぁなぁの古い付き合いのままできている不動産屋が管理。保険の代理店やっていない。すなわち賃貸借契約時に保険は加入させなかった

・車両保険は入っている。でも車両保険は等級がダウンするから使いたくないとごねる

・今回以外のトラブルは以前になく、法人入居者との関係は良好

 

というものでした。

大家さんが負担する必要はない!と思う

この大家さんからの一方通行の話だけなので確定できませんが、大家に責任はないと「思う」と回答しました。

 

ただし、このような件はテナント用の保険さえ入っていれば風災は賄われるので問題なかったはずです。これに入っていなかったとしても、自分で契約している車両保険の等級を落としたくないから使わないという発言は感心できません。

と、やんややんや話は盛り上がっていたのですが、ちょっと調べてみましょうとipadに手を伸ばしてみました。

 

どれどれ・・・ふむ、民法717条の「土地の工作物の占有者・所有者の責任」を参照するとよいですね。

簡単にまとめると、

①設備の保存方法がまずかった場合は、まずは占有者(法人入居者)が責任を負う

②占有者が損害防止のために注意をしていた場合には所有者が責任を負う

③ただし、非常に強い台風などの自然災害で、あちこちの住宅の屋根が飛ばされるという状況であれば所有者に責任はない。不可抗力

 

これを参照すると、シャッターをぶっ飛ばないようにする責任はまず占有者である法人入居者にあります。大家さんは入居者から措置をしたかどうかまでは聞いていないとのことですが、したとしても②を飛ばして、③の不可抗力で、結局大家さんの責任はなさそうです。

 

ちなみに③の自然災害(台風)ってどの程度よ!?といいますと、災害大国日本ではけっこう強い台風でも不可抗力が否定されて、所有者責任になった判例もあるみたいです。

今回の千葉県を通過した台風。「非常に強い台風」の勢力を保ったまま関東に上陸したのはじめてだそうで、このクラスなら不可抗力になることが見込めるのではないでしょうか。

今後に備えて保険は絶対入らせるべき

この大家さんは、今回の件以外では良いテナント、あまり角を立たせたくないので折版してかぶってあげるつもりといってました。もう見積は投げているとのことです。

 

こう考えるのも入居率を維持するための大家さんの手法だと思います。それとも純粋にやさしい大家さんなのかな?

ただ、これを機に入居者に保険に入ってもらうことは勧めやすくなると思うのでこれだけはしっかりやっておきますと力強く言ってました。

 

これは当然そうであって、保険で賄うことができればこんなトラブル最初からなかったので是非そうしてください。あと、契約にある用法を無視していることと、車両保険を使わないことをチクリと刺しておくべきですと最後に申し伝えました。

 

 

あとは最終的に、車の修理代の見積を見て、折版の約束をひっくり返さない真に優しい大家さんであることを祈っています。

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