生活保護受給者に収入があると代理納付ができない!?

生活保護

生活保護受給者の受入れにあたり、家賃が直接大家や管理会社に振り込まれる代理納付はマスト!と強調をしてきました。代理納付をやらない意向がある自治体は考え方を改めなさいと声を大にして言いたいですが、実践しているところでもシステムの都合上、代理納付ができないパターンがあります。今日はそのことに触れていきたいと思います。

生活費にあてる「生活扶助費」について

生活保護のお金は、このブログで沢山出てくる「住宅扶助費」含め合計8種類あります。色々知っておくと今後の受給者の受入れにあたり役立つと思いますが、私も住宅扶助費をメインで勉強しているので知らないこと多々あります。とりあえず割愛。
住宅扶助費とあわせて知っておきたいのが「生活扶助費」です。

これは食費や光熱費や通常の生活の中で発生する費用にあてがう保護費です。賃貸住宅の「管理費・共益費」の支払いもこの枠からあてがいなさいという運用がなされています。まぁこの運用は上限家賃が決められている住宅扶助費ですから管理費でごにょごにょする分には大家さんにとっていいことなのでしょうが。

じゃあこれっていくらもらえるのよ?という話。また東京23区で65歳の単身高齢者を例にだしますと・・・ざっくり8万円弱です。

この8万円で日々の生活をしてくださいと支給されるお金です。住宅扶助費の53,700円は別に支払われますから、パチンコですらなければ憲法25条で保障される健康で文化的な最低限度の生活は送れることでしょう。

収入があると生活扶助費の枠を食う。そうすると・・・

生活保護費は、最低限度の生活を保障するから、その分のお金を尊い税金からお支払いしましょうという考えです。なので収入があれば、その分のお金は保護費からは支払いませんとなります。

こっから代理納付ができないパターンの話になります。

「生活扶助費8万円+住宅扶助費5万円=合計13万円」の都内に住む65歳のおじいちゃんがいたとします。

このおじいちゃん、収入は国民年金の5万円だけだとします。この場合はセーフです

 

お気づきのとおりだめなパターンは月の収入が生活扶助費8万円を超えるようなケース

おじいちゃんが日雇いのバイトなんかして、年金収入と併せて10万円の月額収入があったら、生活扶助費の8万の枠を全部食ったあと住宅扶助費の枠もつまみ食いして、その月の生活保護の受給は住宅扶助費3万円となります。

このように住宅扶助費が満額になっていないと現在の自治体のシステムの都合上、代理納付ができないのです。一部入金を可能とするシステムの構想を国土交通省がレポートしてましたが、自治体に浸透するのは時間を要するでしょう・・・。

おじいちゃんがバイト?あるか!?いえいえ。一億総活躍社会、定年後の高齢者も生きがいの模索を兼ねて働く人が増えるかもしれません。

若い無職の受給者だってパチンコでバカ勝ちしてその月は生活扶助費の上限を超えた場合などが考えられます。パチンコで勝ったらケースワーカーに収入申告しなければいけないですからね。する人は絶対にいませんが。

まとめ

今日は、生活扶助費を上回る額の収入があった場合は代理納付できませんという、現行制度の弱点を記しました。代理納付は全方位得する制度だと私は思っています。

 

大家さん:家賃が確実に入ってハッピー

入居者:家賃の流用がないので居住の安定を確保

自治体職員:ケースワーカーの事務負担の低減(これは私の想像)

 

ほらみんな幸せ。

「代理納付が自立促進という生活保護の趣旨に反するので推進してません」と、言っていた自治体があることを厚生労働省の人から聞いたことがあります。

社会復帰できる人も中にはいるだろうからそういう考え方もあるでしょう。でも生活保護受ける人って、高齢者とか障害者が多いです。そしてそういう人たちって、現実的に保護の脱却って簡単ではないですよね。

それよりも受給者の居住の安定の確保や税金の無駄遣いの防止というメリットのほうが大きく働くと思うのですがいかがでしょうか、大家さん?そして自治体職員の皆さん?

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