築古物件でも礼金もらえる!?被災者も大家もwin-win「みなし仮設」

みなし仮設

10/12、台風19号が東日本を襲ってからおよそ1ヵ月が経ちました。各地で大きな住家被害が報告されていますが、被災地域の大家さんの物件は大丈夫だったでしょうか?

建物被害が特に大きい地域では賃貸住宅を被災者のために自治体が借り上げる、みなし仮設を行うところが出てきています。今回はどの地域でどういう条件で自治体が借上げをしてくれるのか確認してみます。

みなし仮設を行うと発表した地域8県の比較

今回の台風19号は、関東から東北地方にかけて通過したわけですが、特に全壊の被害が多かった8県で、今のところみなし仮設をすることが決定しています。

 

・岩手県(宮古市)

・宮城県(仙台市、大崎市、丸森町、角田市)

・福島県(郡山市、本宮市、いわき市)

・茨城県(水戸市・常陸大宮市・常陸太田市)

・栃木県(那須烏山市)

・埼玉県(東松山市)

・神奈川県(相模原市)

・長野県(長野市、千曲市、上田市、飯山市、中野市、須坂市、東御市、佐久市)

 

カッコ内の市町村にあるように、県全域ではなく、市町村単位でやるかやらないかを決定します。長野県が多いですね。千曲川が氾濫して、濁流が住宅を飲み込む動画を見ましたが、恐ろしい情景でした。

濁流に住宅流されて... “爪痕”徐々に明らかに
台風19号は、大きな爪痕を残し、列島を抜けた。 一夜明けた13日、被害の大きさが徐々に明らかになってきた。 濁流にのみ込まれた、茨城・水戸市。 高速道路のインターチェンジも水没した。 現場では、ボートによる救出も続いている。 これは、長野・佐久市で撮影された映像。 濁流で、千曲川沿いの住宅が流された。 台風19号...

 

これは、私がブログを書いている11/8時点で分かっている自治体です。およそ1ヵ月経ちますので、みなし仮設をやる地域が出そろった感はありますが、もしかしたら増えるかもしれません。

 

家賃やその他の費用をどこまで自治体が払ってくれるか比較

以前の記事で、家賃だけでなく、大家が全部償却してよい敷金みたいな性質の「修繕負担金」や礼金なんかも自治体が負担すると書きました。

しかし、自治体の意向で家賃以外の費用は負担しないと、決めれる運用になっていることも書きました。

 

それでは今回、みなし仮設を決定した各自治体はどのような要件で借上げを行うのか横並びで見てみましょう。岩手県と栃木県は探しましたが公表されてませんでした。

みなし仮設 借上要件

 

けっこうどれも費用を出してくれる印象です。

家賃は地域によるので何ともいえませんが、極端に安すぎるわけではないと思います。宮城なんかは高いとも感じます。

じゃあ、礼金と退居修繕負担金はどんだけでるのか・・・と気になるところですが、多くの自治体は以下のように運用しています。

 

・礼金(家賃の1か月分を限度)

・仲介手数料(家賃の0.5か月分(税別)を限度)

・損害保険料 ※市(借主)が保険に加入します。

・入居時鍵等交換費用(実費相当額)※社会通念上必要な額

・退去修繕負担金(家賃の2か月分を限度)

 

びっくりしませんか?大家さんが取得できる礼金と退去修繕負担金が併せて3ヵ月分です。昨今の市況を考えると驚きです。

 

税金を大家さんに対して出しすぎと思いますか?

しかし、被災者の居住の安定、生活再建を図るためには、大家さんの理解が必要です。

前にも書きましたが、被災者の中には精神的に参ってしまい、自殺をしたりするケースだって一般の入居者より高いと見込まれます。そのような方々を受け入れるんですから、大家さんが貸し出しに協力してくれるよう国や自治体は配慮しているんです。

みなし仮設として使える物件の要件の確認

ここも再確認ですが、「原則、新耐震基準の物件」と、「大家の理解を得ている物件」です。

なので、ギリギリ新耐震の築30年の物件で市場競争力が落ちてきた物件でも、住まいを失った被災者のために貸し出しをすることで被災者支援に繋がります。

しかも、賃料3ヵ月分も家賃とは別にもらえるなんて、築古物件ではレアケースなわけですからね。

 

みなし仮設として使ってもらうために大家さんがすること

じゃあどうやったら自分の物件をみなし仮設として貸し出せばいいのか・・・となりますが、役所に直接うちの物件使ってくれと言っても取り合ってくれないはずです。

 

大家さんが直接打診する相手は不動産会社がいいでしょう。

みなし仮設に使う物件の集め方って、一般的にこういう手順です。

 

自治体:みなし仮設の候補物件ほしい!不動産業界の団体にヘルプだ!物件を集めてください!!

 

 

全宅・全日:わかりました!エリアに対応した不動産会社に空室ないか聞いて回ります!

 

 

不動産屋:なんか協会から依頼きたなー。新耐震の空室だせばいいんですね。あー大家の承諾とるのめんどいなー。ちょっと時間かかります。

 

下流にいる不動産屋から空室を吸い上げて、自治体に戻す。

こういう流れになるのでお任せしている管理会社に自分の物件使ってよいことを伝えればOKです。

管理会社の外観に全宅(ハト)か全日(ウサギ)のマークが大体入っていると思うので確認してください。

ちなみに、レオ○レスとか大○建託って全宅や全日に入ってなかったと思うんですよね。こういう場合や、自主管理の人はハトかウサギの不動産屋に一時的に頼むのがよいでしょう。

 

しかし・・・自主管理はともかく、レオ○レスとかが他社を介入させることにOKを出すかわかりませんが・・・。

 

最後の不動産屋のつぶやき「あー大家の承諾とるのめんどいなー」が実際にあるので、大家さん側から使っていいよとガンガン業者に言うと、業者も楽になるはずです。

まとめ

・台風19号でみなし仮設を絶賛募集中

・家賃はもちろん自治体が負担

・礼金と退居修繕負担金で家賃の3ヵ月分ももらえる

・みなし仮設に使ってもいい場合は、管理会社にアプローチ

 

毎年台風や大雨で嫌になっちゃいますよねー・・・。自分の物件が平気そうで、空室があるようなら、みなし仮設として被災者に住んでもらうことも検討してみてください。

 

みなし仮設については、こちらもご覧になってください。

みなし仮設について大家さんに知っておいてほしいこと
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