築古物件を所有する大家さんは「居住支援全国サミット」を傍聴すべき

セミナー サミット 雑感

高齢者などを入居者として迎え入れる際、保証会社や保険の活用でリスクヘッジをすることはマストです。それに加え、「居住支援」を組み込むことで、入居リスクをさらに軽減することができます。居住支援?大家さんには聞きなれない言葉ですね。3月10日に居住支援を知る良い機会のイベント「居住支援全国サミット」が開催します。今日は居住支援とサミットの概要について記しました。

築古物件所有の大家が知っておくべき言葉「居住支援」

大家さん、高齢者や障害者、生活保護受給者といった方々を入居者に迎えるのはちょっと拒否感ありますよね?わかります。孤独死、家賃滞納、隣人トラブルなど、賃貸経営のリスクを考えたらなるべく普通の学生さんや社会人の方を迎え入れたいですよね。

 

ただ、現在の日本においては、高齢者や生活保護の方々が増加しているのは事実。公営住宅の倍率が高倍率になっている中、この方々の主要な住まいとなるのが大家さんの賃貸住宅となるわけです。

 

今は築浅物件で競争力あるから大家さんは入居者を選り好みできるかもしれません。

しかし、所有物件が古くなり、周りにカッコイ新築が立ち並んだ場合に入居者を選べますか?私はこのブログで、競争力のなくなった築古物件は高齢者などに入居してもらうことで賃貸経営が安定することを提唱しています。

 

もちろんリスクはあります。それらを回避するひとつの方法に「居住支援」があります。

文字面から想像できるように、入居に拒否感を頂かれている属性の方々をサポートする取組みです。

高齢者を例にすると、お部屋探しの相談受付、緊急通報・見守り、生活支援、住み替え、金銭管理、同行支援などが挙げられます。

 

これらの居住支援サービスを高齢入居者に提供することによって、入居者が死亡に至る前の体調変化に気づくことができたり、死亡したとしても早期に発見ができ事なきを得たりすることが狙えます。

 

居住支援は入居者のサポートをすることによって、大家さんの拒否感を緩和しようという取り組みでもあるわけです。

居住支援のサポートを提供する事業者について知りたい場合は、各都道府県に設置されている「居住支援協議会」に問い合わせてみてください。

住宅:住宅確保要配慮者居住支援協議会について - 国土交通省
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

全国の取組み事例を情報共有する居住支援全国サミットが開催します

この居住支援の取組みについて、事例を情報共有するためのイベントがあります。それが「居住支援全国サミット」です。

 

国土交通省と厚生労働省が主催するということでお堅いイベントなのですが、成功事例を共有する場として毎年開催されています。

 

今年度の開催日は2020年3月10日、場所は虎の門です。プログラムは午前は資料の展示、午後は講演とパネルディスカッションと、1日とおして行われる大掛かりなものとなっています。

居住支援全国サミット

 

 

サミットきっかけで借地借家と民法の改正に一石を投じる!?

午後の「居住支援に係る最新施策動向」に法務省の名前があるのを私は注目しています。

 

皆さんご存じのとおり、役所は縦割りでほかのところが管轄するところは手が出せないし、する気もしません。地方の役所は言わずもがな、超エリート官僚が所属する中央省庁でもそうです。

それが、サミットでは国交省と厚労省に横串が打たれて連携するイベントになったのが画期的で、さらに今年は法務省が絡んできています。

 

法務省が絡むとなぜ注目できるかって?

 

居住支援の取組みは大家さんの不安を解消してくれる素晴らしい取り組みです。

しかし、現行の借地借家法、民法が要配慮者(高齢者や障害者等)の入居の円滑化を邪魔しています。借家法では借主の過剰な保護(滞納があってもすぐに追い出せない、正当事由)、民法では相続権(賃貸借契約が死んでも終了しない、残置物を勝手に処理できない)の問題があります。これではまだ大家さんの拒否感はぬぐい切れないのです。

 

法務省が入ってくるということは、ここにメスが入る可能性もあるということ。メスが入るまではいかないまでも、現行法が居住支援の取組みを阻害していることを法務省が知るきっかけとなるのではないかと思っています。

 

ただ、法務省が登場する意図については、私の予想が外れるかもしれません。

なぜなら、法務省がサミットに参加する目的は「刑務所の出所者」と言われるカテゴリーの方々について施策をアピールしたいことが第一にあるからかもしれないのです。

 

出所者に関係のある「更生保護」の観点でみると管轄するのは法務省。

2019年版の犯罪白書によると再犯者率は48.8%と過去最高です。出所者が再犯してしまうのは、住まいや仕事が安定しないことにあるのは想像に難くありません。

 

なので、法務省は元受刑者の居住の安定を図る施策を共有するためにサミットに登場しただけで、前述の私の思いはぬか喜びという可能性も多いにあります。

サミットは傍聴可能!居住支援の先進的な取組みを知ることができます

居住支援全国サミットは無料で傍聴できます。ド平日の日中ですが、タイミングがあえば参加してみてください。

 

ただ、対象者を居住支援に係る団体関係としているところが一般の大家さんが参加していいものか疑問に残るところ。申込する際は、団体属性に「その他」の項目があるので気にせずそこにチェックで切り抜けましょう。

 

特に築古物件を所有している大家さんや、空室を中々埋めることができない管理会社さん。高齢者などの要配慮者の入居について、これだけフォローしている世の中の動きがあるんだと掴むことができるイベントになっています。

こういう取り組みが、空室対策にも生かせるかも!と気づきがあるはずです。

報道発表資料:【中止】 「居住支援全国サミット」を開催します~高齢者や子育て世帯等への居住支援を強化!先進的取組等を共有~ - 国土交通省
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

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